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2018年12月

"平成最後のクリスマスイブの思い出"

今年のクリスマスイブは寺井尚子クインテットで朝6:50東京発の新幹線に乗って、姫路へ。そしてさらに車で1時間弱の加西市民会館に行ってきました。
11:00頃会館到着。いつものように舞台上で楽器のセッティングをはじめようと、ケースを開けて、愕然。
ベースのネックが折れている、、、。
今朝、車から出すときヘッドを少しぶつけて、コツンと鈍い音が聞こえて、冷やっとしたのですが、まさか!

そこからが大変でした。
果たして今日このベースが弾けなくて、どうするのか?と。
スタッフ総動員で知恵を絞ってくれて、まずは、楽器の手配を。そして、ネックの折れた楽器を養生テープとガムテープでまずは見た目だけ復元。

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楽器は明石で借りれる事がわかりましたが、取りに行って戻って来なくてはならず、往復でおよそ2時間。その時点で開演まで3時間あったから、何とか本番には間に合う!ただ、どんな楽器かはわからないけど。

見た目は何とか復元したけど、指板が下がってしまい、握りこぶしが入るのではないか!という弦高。

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このままじゃ弾けない!サウンドチェックは、ドラム、パーカッション、終わりコンサートの準備は予定通り進んでいるのに、弾くべき楽器がない、この無念さ。この楽器で演奏できないなら、これから届く楽器を待つしかない。
いや、何か手立てが無いかと、楽器の主治医の岩田さんに電話をする。
繋がった!
まずは、姫路近辺に知り会いのベース奏者はいないか?と聞いたが、「残念ながら、、」のお返事。
しかし、「まずは写真を送って下さい」と。そして、その直後に、対処法の画像が送られて来た。さすが専門家。演奏家はこんな時、あたふたするだけなのに、、、。
なるほど、指板がお辞儀しちゃってるので、つっかえ棒になる角材をボディと指板の間に立てるのか!
早速スタッフの方々にお願いして、高さおよそ7cmに角材を切ってもらい、セット。
行けるかも!と会館着いて初めて思った。

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その後、恐る恐るサウンドチェック、リハーサルと無事終え、お弁当食べてる時間に楽器が別々の場所から二台も到着。
感謝、感謝!
二台ともチューニング、サウンドチェックをして、いざという時に交換できるように準備。
残念ながら、一台は表板が割れていて、ディストーションがかかってしまうので、断念。
そして、もう一台はロカビリー仕様のベースなんだけど、ちょっと魅力的(笑)
骨折したベースが本番中に使用不可なった時用に、上手の袖で、待機。

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そして、クリスマスコンサートは始まりました。

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多少、サスティーンや、テンションに違和感があるものの、骨折していても、レギュラーベースなので、何とかコントロールしながらコンサートは進んで行きました。
ネックにかかる重圧のせいか、多少弦高が上がってきて冷や冷やしつつも、本当に、最後まで爆発せずに、耐えてくれました。
ぐるぐる巻きにギブスをしつつも、果敢に挑戦、いや、演奏してくれた愛器が、愛おしく思いつつ、もっと大切にせねば、と改めて思いました。

また、緊急事態に暖かく助けて下さった、スタッフ、寺井尚子さんはじめメンバーのみなさん。
改めてありがとうございました。

日帰り行程でしたので、終演後は車、新幹線と乗り継ぎ、また同じ道のりを帰ります。
そして、今更ながらハマっている、
海外ドラマの"24"も新幹線車中でシーズン3が終了し、改めて一日を振り返りなが、長い一日が終わりました。

最後に私事ですが、このクリスマスコンサートを最後に、丸3年レギュラーで活動した、寺井尚子クインテットを自分の都合で退く事になりました。
この場を借りて、関係者の方々、ファンクラブの方々、改めてありがとうございました。またどこかでお会いてきれば、と思います。









kenbass_face  at 18:53コメント(0) この記事をクリップ!